第158話「ああ、ゆびイタい」の巻

 


 改めましてアロハ! 先日お邪魔したお宅で(中略)柾木大造です。そんな訳で本日の馬鹿更新では我等が人間椅子の92年のアルバム「黄金の夜明け」、違う、愛すべきBerryz工房の最新シングル「ああ、夜が明ける」に触れさせて頂こうかと。そーっとそーっと触れようかと。中指が付かない様に。
 で、実際に耳にするまで「夜が明ける」ってタイトルから、JUDY AND MARYの「小さな頃から」の“窓から差し込む光、もう行かなくちゃ”と云った、うらさびしい物語をぼくは夢想していました。つんくP(以下、つんくピー)の国語力も考慮せづ。
 あるいはつんくピーの事だから、かのフレーヅを思い付いた時点で「日本の夜明けぜよ!」っつって、坂本さんをからめて来たと思うんですよ、去年までなら。スマイレージの「◯◯ がんばらなくてもええねんで!!」に、脈絡も屁ったくれも無しに“むぉうグァマンできぬぁい!”(声の出演:郷里大輔)、違う、“こんな時代が来るなんて、想像なんて龍馬にもデキぬぁいぬぁいぬぁい”とその名を無理ぐりネヂ込んだ様に。だけどそこはつんくピー、去年ブームだった事は綺麗に忘れていらっしゃるらしく、こちらとしては一安心です^^
 他には♪あたーらしーいーあーさがっ来たぁ〜!的な楽曲も考えられたし、はたまた夜明け=朝日って事で、スタン・ハンセン先生の入場テーマ「サンライヅ」みたいな感じで「お気を付け下さい! お気を付け下さい!」と場内アナウンスが響き渡る中、ブル・ロープさブンブン振り回す須藤茉麻ちゃんの勇姿をぼくは夢に見ていました。


 
 ▲画像右:ハンセン。


 


 本作が店頭にならんだ8/9(火)は、このところ営業成績が絶不調を極めているぼくが、奇跡的に午前中でノルマを達成した日でした。残務をこなしても15時より前に退社デキたぼくは、彼女達のシーデーを聴く事を第一の目的に帰宅する道すがら、日中の暑さがピークに達する時間帯の日差しをも心地よく感じられたモノです。


 


 果たして家に帰り着き、恐る恐るプレイヤーに放り込んで流れ始めた「夜が明ける」は……何でしょう本作は? イントロのピヤノがヂャズっぽいっちゃあジャヅっぽいし、それをテクノで料理しているって事で云えばスキャットマンっぽくもあり。あゝ夜明けのスキャッツ。
 ダークな全体像は電気グルーヴの「M.O.C.(オリヂナル)」に近くもあり、TB-303系のシンセベースがウネり倒しているって事で云えばやはり電気の、ナニをもプレゼンしなくなって久しい「Qさま!!」のBGMでもおなぢみの「DISCO UNION」もホウフツとさせます。何故か。曲調は全然ちがうのにゅ。
 他に思い浮かぶテクノ系の曲だと、「たま」には珍しい打ち込みの、滝本晃司さんによる「水筒」がかもし出すスペーシ−な匂いも持ち合わせていて、個人的にはとてもスタイリッシュだと感じました。が、電気にも付いて行けなくなって長いぼくは、これが世間的に新しい音、古くない音なのかは分かり兼ねます。何でもいーや。俺は好き。
 次に歌詞について。曲名の根幹である“ああ、夜が明けそう”ってフレーヅが都合3べん繰り返されますが、それは「夜が明けそう→夜が明ける→夜が明けた」と展開させるのも可能だったと思うんです。でもそうしなかったって事は、作中では時間が経過していないのではあるかいだ? ぼくはそうニラんでいます。
 「やまない雨は無い」って言葉と共によく聞く「明けない夜は無い」。要するに、夜明けは希望の象徴です。でもこのお唄の主人公のクチぶり(?)からは、夜が明ける事をも絶望的に捉えているフシが感じられます。
 “愛が大きくなれば、あなた苦しめ”る事は理性で承知していながら、相反して“愛はあなたの下(もと)へ、いつか舞い降りるはづ”との本能も秘めていて、日ごと募るばかりの思いに押し潰されてしまいそうな主人公。永遠なる誓いの届かない場所でタメ息づき、心の中を“貴方”で一杯にしては涙に暮れる。それだけに終始する1日がまた始まってしまう……ああ、夜が明けそう   いっそその前に……永遠に時間を止めてしまおうか……!
 暗い! 重い! ヤル瀬ない! 結局なんにもヤッてない! 大好物です!>川*^∇^)|| てか彼女の身の周りからは刃物を取り上げましょう。あと何か職に就かそう。
 “正しい道だけを選んで、選んでる内に陽が暮れて、立ち止まったまゝ動かない。結局なんにもヤラないなら有罪! 有罪! 有罪! 重罪!”
 甲本ヒロトちゃんはそう断罪するけど、ぼくは個人的に「結局なんにもヤラない」のって大好きなんです。だから、暗〜い重〜い結局なんにもヤラな〜い女の子の独白でしかな〜いこの「夜が明ける」の歌詞はドンピシャ(死語)でした。またその主人公には、人間椅子の「九相図のスキャット」の、死んだ恋人が腐敗して行く様子を成す術も無く只ながめているしかな〜い男の姿が自然にオーヴァー・ラップします。
 関係な〜いお話。上記どおりの嗜好のぼくが最も好きな邦画は、79年作品の「(内容に触れるので題名は書かな〜い)」です。その主人公は原爆を独りで自主制作(!)したモノの、さてナニをしたらいーモノか途方に暮れるばかり。差し当たって思い付きでTV局(サツだった☆カナ?)に脅迫電話を入れ、「巨人戦を試合終了まで中継しろ!(クワッ!)」。現代であれば「G+に入りたまえ」の一言で切って捨てられますね。その後もアレやこれやと要求するも結局なんにも叶わず。被曝したらしき描写もあったけど、それすら判然としないまんま映画はヌルッと終幕。男の消息は誰にも分からな〜い。
 関係な〜いお話パート2。週1以上のペースでおデートを重ね、もちろんその費用は全面負担、メールや電話でのマメな連絡も欠かさず。そう云った関係を3ヶ月に渡って築いて来た女の子を、その辺のアンちゃんがファミレス割り勘1発でカッさらって行く。そんな具合に結局なんにもヤレな〜い俺の性生活。関係な〜いお話おしま〜い。
 お話を「夜が明ける」へ戻すと(戻す以前にさっきの話題を出すべきではなかった。誰が知りたい、30親父の下半身事情を)、Berryzらしさってゆーかパンチには欠くモノの、音はかっちょええ上に歌詞もマトモな今作は、何処へ出しても恥ずかしくないお唄である!とフアンのひとりとして胸を張れる楽曲でした。衣装を除いて。何だアリャ。
 つんくピーがBerryzをセクスィー路線へ移行させようと思い立ったのがいつだったか、正確には記憶していないけど、アルバム「⑦Berryzタイムス」でのミニのボデコン、前作「愛の弾丸」での針で突っついたらチュルリンと皮がムケそうなブドウようかん的パツパツ衣装……彼ならびに製作陣の思う「セクスィー」は見られたモノではありません。
 同じつんくピーのプロデュースで言えば、かつてはヅバリ「セクシー8」なる泡沫ユニッツがありました。「夜が明ける」同様に肌着をモチーフとしたらしいその衣装は、2002年当時でさえ「古い」と宇多丸師匠に酷評された覚えがあります。それからおーよそ10年の時を経ての「夜が明ける」だから、10年分以上の感覚の古さと云って差し支えないでしょう。大体がして、ピンクいベビー・ドールってゆーかシミーヅってゆーか(思い付きのダヂャレをグッと呑み込むオトナなぼく。佐紀ちゃんフアンの皆様から反感とか買いたくないし)、そうゆーのがセクスィー足り得るのってコントの世界だけですよ。ひょうきん族の時代の。
 てゆーか各メンバーそれぞれのフアンの皆様、その対象がリヤルにカノヂョだとしてお考えあそばせ。女性フアンの方はレヅ目線でお考えあそばせ。アノかっこで迫って来ると思ったら笑っちゃいません事? 特に桃子。
 電気が「Shangri-La」のPVをソープで収録した様に、衣装だけなら「夜が明ける」も場末のキャバレー(発音:ちゃばれー)で撮影してもおかしくなかったかと。あと2011年8月現在メンバー全員が未成年のグループにあって、あんなにタバコが似合う衣装はありません。てかパーテー・グッヅのセクスィー女装みたい。


    何処が違うとゆーのだ。


 ……えー、30親父の独り言を最後までお読み下さり、誠にありがとうございました! 本日は「ああ、夜が明ける」に関してのみダラダラダラダラ書き散らかしたけど、C/W曲「大人にはなりたくない 早く大人になりたい」についても思う所があったので、追い追い触れさせて頂こうと存じます(それまでにぼくの中指が完治しています様に)。とりあえづ次回はちょっと書きたい事が他にあるんで、本作のC/Wにまつわる馬鹿記事は次々回以降になると思います。常々ご足労を願っているお得意様、今日の馬鹿記事が恥めましてだった一見様、もしもお嫌でなければ今後ともお付き合いの程をよろしくお願い申し上げます。
 ちゃお(^-^)ノシ (と、上の画像右の出で立ちで。あと、むぎちゃちょーらい)